ほのぼのサッカーミステリー「ホペイロ坂上の事件簿シリーズ」

b0009103_0392994.jpg


「ビッグカイト相模原」もJ1に昇格していたんだ。
といっても、もちろん実際のJリーグチームのことじゃない。
井上尚登作のサッカーミステリ「ホペイロ坂上の事件簿シリーズ」(創元推理文庫)
JFL所属のサッカークラブ「ビッグカイト相模原」のホペイロ・坂上くんが身近に起きる小さな事件を解決して行くほのぼのとしたミステリー「ホペイロの憂鬱 JFL編」を手にしたのは2、3年前だったかな。
人の良い用具係さんや切れ者美人の広報女史、にこやかで可愛い女子大生ボランティアスタッフ、内部事情に詳しい洗濯係のおばちゃん、いつも精一杯ビッグフラッグを振ってくれるサポーターくん、チームをひっぱるベテランエースストライカー、新人の元気なFWくん、おばさまやおみずの女性に人気なチャラ男MFくん…身近にいそうな人たちばかり。
ホペイロくんに持ち込まれる事件も、所属のアフリカ系選手への畑荒らしの濡れ衣とか、げんかつぎのぬいぐるみ消失とか、市中に貼った選手ポスターの盗難など地味だがサッカークラブの日常と人々のあたたかさが感じられて好ましい。
財政的に豊かではないが意欲的なサッカークラブの様子や登場人物たちに何となく親近感を感じたのは、わが街にも同じようなJFLのサッカークラブ「Vファーレン長崎」があったからかもしれない。

続編「幸せの萌黄色フラッグ  ホペイロ坂上の事件簿 J2編」では、「ビッグカイト相模原」はJ2に昇格して3年目の設定。読みながら「Vファーレン長崎」より先に昇格しちゃったなあとちょっと複雑だったっけ。
そして「ブンデスの星、ふたたび  ホペイロ坂上の事件簿 J1編」では 「ビッグカイト相模原」はJ1に昇格していた。
1巻のエースストライカーがコーチになっていたり、親企業が買収されてクラブ社長が変わっていたり、ホペイロくんに部下ができたりと登場人物周辺にすこし変化はあるものの、相変わらずホペイロ君には雑用と事件がもたらされる。ホペイロくんの機知と人情となによりサッカーに対する愛情が事件を幸せな解決に導く。

わが街のクラブもこんなクラブなんだろうなあ。
[PR]
by windowhead | 2014-01-18 05:01 | 至福の観・聞・読 | Comments(0)