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「サッカー批評」にVファーレン長崎のレポートが

サッカー批評の最新号(69号)がとてもおもしろい。
「サッカークラブのコストパフォーマンス徹底検証!」などのサブタイトル。ならば当然昨シーズンのVファーレン長崎は成功例になるんだろうなあ。
当然のごとくありました長崎のレポート。
タイトルは「貧乏クラブ 奇跡の躍進」ですよ。
J2のなかでも下位に位置する予算の中でいかに結果をだすか、明確なコンセプトによる補強と独自のスタイルについて高木監督と服部ゼネラルマネージャーの話はとても興味深かった。

記事にかかれているように監督や選手、強化部などチーム側の努力の方向性が的確であればあるほど、私には運営というか会社の努力が後手後手になっているように見える。
昨シーズンの長崎は「奇跡」の躍進なのだ、これを日常にするにはやっぱり資金力が必要になってくる。貧乏でも強いクラブは作れるが、維持するのにはお金がいる。
そのお金の基本は「集客」。
Vファーレン長崎の動きの中に集客へのアプローチが見えてこない。
開幕2万人を打ち出したが、その2万人に向けてどのような行動がとられたのだろうか?一ファンがそんなこと心配するのは行き過ぎなのかもしれないが、集客や金儲けに淡白すぎるような気がするのだ。
今シーズンは昨シーズンまで行われていた長崎駅前広場で開幕に向けてのイベントもなかった。ホーム戦前の選手たちによるビラ入れもないようだ。選手が無理ならせめてフロントスタッフやボランティアによるビラ入れは必要なレベルではないだろうか。
「湘南って、あの中田ヒデがいたチームですよね、なんでそれを対戦相手の情報に入れないんでしょうか」若いファン仲間の女性の言葉。
彼女が言いたいのは、相手チームに有名な選手がいたり、特別な歴史があるのならそれも集客の宣伝材料としてもっと試合にブランド力を持たせて売り込もうよということ。相手のブランド力を使うのは長崎人向きなのかもしれない。以前、全国的に銀行や地域経済会・自治体などに講演会講師を派遣する企業の人とお会いしたことがある。そのとき講師派遣の視点から長崎の特徴はありますか?と聞いたところ「長崎はテーマのおもしろさより講師のネームバリューの方が喜ばれる」と言われた。「長崎は有名人好き!」ならば、相手のブランド力を利用するのは正攻法だよね。
「いつどこで試合があります」と伝えるのはPRではなく、告知にすぎない。もっとサッカーの魅力やVファーレン長崎の魅力、スタジアムに集まることの魅力を伝えるPRをしてほしい。

「サッカー批評」には先日アウエーで対戦した「松本山雅」の記事もある。「お金がなくても愛される」クラブとして紹介されている。いつJ1昇格するかより、常時ホームスタジアムを満員にすることが目標、それによって強化費も増え、結果的にJ1昇格が早くなるという松本山雅の社長の言葉ややり方は長崎が見落としている側面があるようで興味深く読んだ。

「サッカー批評」の「vファーレン長崎 貧乏クラブ奇跡の躍進」は、出来るだけ多くの人に読んでもらいたい。魅力的な言葉や涙ぐましい努力など興味深い内容が詰まっているとてもいいレポートだから。
by windowhead | 2014-03-19 01:54 | Vファーレン長崎

日本の西海岸・長崎からのつぶやきはビンの中の手紙のように漂いながら誰かのもとへ


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