家本さん、変わったよね

日曜の午後、TVをつけるとセレッソ大阪とヴァンフォーレ甲府の試合だった。城福さん好きだし、それよりなにより読書家で名コラムニストでもある文科系ゴールキーパー荻くんにシンパシーを感じているのでヴァンフォーレ応援のスタンスでTV観戦した。主審は家本政明プロフェッショナルレフリー。彼のレフリングにも興味があった。

家本さんほど悪者扱いされる審判は居ないんじゃないかな。
主審・家本と発表されると、多くのサポーターは「家本かあ〜」「家本劇場はごめんだよ」などマイナーな反応をしてしまう。最近サッカーファンになったような女の子が周囲の反応を真に受けて「家本か、がっかり」などと言っているのを見ると怖くもなる。
じつは私もずっとアンチ家本派だった。
問題になった2008年のゼロックスカップも見ているし、佐原のゴールが幻にされた「川崎VS浦和」も見ている。若くて能力のある審判だろうが、その奢りがゲームを壊していると思っていた。

でも、最近の家本さんはずいぶん違ってきている。いつからかプレー中に笑顔で選手に対応し、選手の声を聞いている姿を多く見るようになってきた。家本さんが担当するゲームでストレスを感じることがなくなっている。以前は高見からゲームを見下ろす雰囲気だったのが、今は選手と同じ立ち位置にいて、良いゲームを作ろうとしているように見える。
家本さん、変わったなあ。大人になった?
家本さんが変わっていなければ、他の審判、特に若い審判のサッカー愛が家本さんより低くなっているってことだろう。
最近は、主審・家本政明と発表されると、一定の安心感を持って見ている。

Vファーレン長崎ファンには家本さんにやられた経験がある。昨シーズンのアウエー松本山雅戦で、ありえないPKを取られている。山雅側のオフサイドが先にあったのに、線審が旗も上げたのにオフサイドは取り消されて、PKだけが残った。
遺恨の残る采配。過去の「川崎対浦和」を思い出してしまった。
長崎では今も「ワ〜〜家本か、ごめんだよ」感があるはず。

でも家本さんは、絶対に変わっている。
「サッカー愛」というのかな、サッカーを取り巻くすべてに愛おしさを感じているのかなという雰囲気がでている。

今シーズン、ホームでの千葉戦だったかな?家本さんが主審を務めるゲームを観た。
すごーくいい流れでゲームに入って行ける采配だなあと感じた。勝負へのこだわりはあるが、それ以外ではストレスの少ない試合だった。
試合後、ヴィヴィくんのグリーティングを待っているとスーツ姿の3人がキャリーバッグを引きながら出てきた。目ざとい若者が「あ、家本だ!」と声を上げた。
その呼び捨ての声が聞こえたのか、こちら側を向いた家本さんはピッチ上の選手達に向けるような笑顔で軽く手を挙げてその声に応じた。「わー、カッコいい!」若者は嬉しそうに家本さんに手を振っていた。
なんだろ、スター選手のような輝きがあったし、これがプロなんだなあと感じさせるオーラがあった。

家本さんは今の日本のサッカーとどう向き合っているんだろうか。彼が変わったのは(変わったと思っているのは私だけかもしれないが)なぜ?
家本さんという存在から、審判を掘り下げてみるのもおもしろいかもしれない。
家本さんの著書「主審告白」は、とても興味深い内容だった。
上川さん、西村さんの次にW杯の笛を吹く日本人審判はきっと家本さんだろう。
昔のイメージだけで「家本、ごめんだよ」というのはそろそろ時代錯誤かも、最近のサッカーを見てないことを露呈してしまう言葉になるかもね。


「主審告白」 家本政明著 岡田康宏構成 東邦出版
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サッカーファン、サポーターならぜひ読んでいたい一冊だと思う。審判を知ることでより楽しくより熱くチームや選手を応援できるからだ。
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Commented by 通りすがりの長崎サポ at 2014-11-03 19:49 x
家本主審良くなりましたよね
今年は幾つかの試合でパスコースに入ってヒールパスやらかしてますが、今年の家本さんなら当たりの部類かなって思います
Commented by windowhead at 2014-11-04 11:21
通りすがりの長崎サポ さん、コメントありがとうございます。
家本さんのように、最初の印象が都市伝説(?)化していつまでもそのイメージで言われて行くのは残念です。特にサッカーファンや関係者からそういう言葉があると、この人たちサッカー見てないなあと。
審判はわかりにくい存在ですが、いっしょにJリーグというエンターテイメントを楽しくしていける存在であって欲しいです。だからこそリスペクトされるんだと思うのです。
by windowhead | 2014-11-03 13:18 | フットボール周辺 | Comments(2)