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得ることが多かった!中村俊輔インタビューin ELGOLAZO

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俊輔サポ・Tさんのご好意で2月19日付けの「エル ゴラッソ」が届いた。
16日左足首の手術をした中村俊輔選手。完治にはすこし時間がかかるという。その10日ほど前に取材された俊輔のロングインタビューが掲載されていた。
インタビュアーはマリノス担当の藤井雅彦さん。取材時と現在の状況が大きく変化してしまったのでエルゴラ編集部も藤井さんも掲載についてかなり悩んだようだが、一人でも多くのファン、サポータ、さらにプレーヤーを含むサッカーファミリーにも読んで欲しい内容であるということで掲載に踏み切ったそうだ。多くの人に読んでもらいたい圧巻のインタビューだった。

有名選手のインタビューとなるとヒロイックな表現だったり、日本を背負うだの誇りだのというイメージに流れやすい言葉がたくさん出てきて、酔わせるが中身は平凡ものが多々ある。選手もインタビュアーも壮大な言葉とその言葉が醸し出す雰囲気に酔って飲み込まれて現実を見失う。最近ではブラジルW杯の代表選手達(内田選手を除く)の記事がそれだったと思う。今回の中村俊輔のインタビューはある意味その対局にあると言ってもいい。

中村俊輔のインタビューが他の人と違うのは、具体的であるということ。平易な言葉を使って具体的に話すのでとても難解な話でも理解しやすいところ。独特な言葉で表現するがそれが的確にイメージを伝えることできるところだろう。
その1つに選手の名前を出して説明することも特徴。聞く側読む側はその状態をイメージし易くなる。このインタビューの中でも、木村和司、水沼貴史、レナト、ラモス、名波浩、西澤明訓、森島寛晃、中田英寿という先輩たち、中澤佑二、榎本哲也、藤本淳吾、佐藤優平、中島賢星、兵藤慎剛、斉藤学、栗原勇蔵などマリノスの選手、小野伸二、稲本潤一、小笠原満男、遠藤保仁、中田浩二たち代表での同僚、さらにピルロ、バッジョ、トルシエと多くの名前が登場する。それぞれのプレーやその時の状況を思い出しながら読むと彼が伝えたいことがよくわかる。

ファンの間では有名な話だが、俊輔は自分にプレッシャーを掛けるためクラブから複数年契約を提示されるがあえて毎年単年契約を結ぶ。それは実績や状況にしがみつくことなく刺激を求めながら高みをめざすのが彼の生き方だとインタビュアーの藤井さんが書いている。
チームの中にあっては、いつも競争を意識してアピールしているという。「俊さんは特別だ」と思っている選手がいたらそれは大間違い、自分だってどうしたら監督の信頼を得られるか必死で考え、アピールしているし、そのために練習中に工夫することは大事なことで実践しているという。
中澤佑二をリスペクトし、彼が同じチームにいることが自分のモチベーションにも大きくつながっているという。
チームあっての俊輔か、俊輔がチームを輝かせるのかという質問にも、どちらでもない。チームとして勝つためにトップ下の選手としての役割を分析して弱い部分を高める方法を考える。個人で難しければコンビネーションで高める。彼はセレッソや代表での西澤Xモリシのコンビが好きだという。ずっとサッカーを見てきた人にはあーあれかとイメージできるのじゃないかな。こんな実感が伴うのが俊輔のインタビューの醍醐味。

中村俊輔はマリノスが大好きだ。
子供の頃からの憧れであり夢がマリノスの選手として三ツ沢でプレーすることだったそうだ。だから、三ツ沢が世界で一番好きなスタジアムであり、マリノスの10番を背負うときは今でも木村和司さんの番号だと自然とそう思うらしい。
日本代表の10番を背負っていたころも、和司さん、ラモスさん、名波さんが背負った番号を継いでいる、それがうれしかったし誇らしかったという。シーズンオフのチャリティーマッチで多くの先輩選手達とプレーして、この人たちに追いつくんだと燃えていたころを思い出したらしい。そんなことも向上心につながっているという。いつも先輩や後輩、周囲の人から高められていると思っている人だ。
マリノスの一番のサポーターは中村俊輔自身じゃないかなあ。

このインタビューを読みながら強く感じたのは、俊輔のように感じてくれる選手を育てるサポーターやクラブでありたいということ。
わが町のチームVファーレン長崎に例えれば、県総スタジアムで戦う選手を見てきた子供達が選手やチームに憧れ、プロ選手になってチームに入り、海外や他チームに移籍しても、また必ずVファーレンでプレーしたいと強く思ってくれるクラブ作りだ。
魅力的なクラブはもちろん強いことだろう。でもそれだけじゃない。選手同士、選手とクラブの関係、サポーターと選手やクラブの関係がとても大事になってくる。根っこにあるのは人と人の関係ではないかな。
出て行った選手がいつかあのチームに戻りたいと願ってくれるようなVファーレン長崎にしないとね。
それには、まずは応援です!
いつか由紀彦に返ってきてもらうためにも…。
by windowhead | 2015-02-26 11:28 | 10-25shun

日本の西海岸・長崎からのつぶやきはビンの中の手紙のように漂いながら誰かのもとへ


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