頼られる女が痛々しい「ANEGO(アネゴ)」

たまたま見た「ANEGO」(アネゴ)というドラマが気になっている。
頼りがいのある30歳代のOLが主人公のドラマなんだけど、とても切ないのだ。
正社員や派遣社員など女子社員間の調整や仕事の采配から歓送迎会の幹事、オフィスラブの後始末まで、なんでもかんでも飛び込んでくることを知恵と行動力であざやかに解決しているのだが、「ショムニ」のような痛快OLドラマではない。

企業の中には、彼女のように目立たないが仕事ができて正義感やバランス感覚のしっかりした女子社員が必ずいる。
彼女たちの底力で仕事が回っている場合も多い。上司や同僚たちから彼女たちは重宝がられているが大事にされているわけではない。がんばっても手柄は男性社員や立ち回りの上手い同僚のものになるし、食事に誘われるのは若い女子社員だし、女子社員や派遣の若い娘たちからは「お局様」と影口の対象になるし、本当に損な役割だなあと思う。こんな女子社員のすごさは、彼女が退職したときに始めてわかる。
頼られる女は、意外とテレ屋で甘え下手だし繊細な人だ。そして、彼女の周辺には、これもまた、男女を問わず鈍感な甘え上手が多いのだ。だから、頼られる女はいつも癒されることなく孤独なのだろう。


昨日の日刊スポーツの記事に筋金入りの頼れる女を見た。ブラボー!
高級クラブのママが歌手デビューというものだ。
 “座って5万”の東京・麻布十番の高級クラブ「オアシス」の二条夜子(やこ)ママとコンパニオンらが「夜子ママ&オアシスガールズ」として歌手デビュー、CD発売することになったというもの。CDの売上金は、NPO法人を立ち上げ、ベトナムに学校造るのに使うらしい。

この「オアシス」がオープンしたとき、知り合いが行って、男向けのコラムを書いてくれたことがある。そのコラム「さそり座の女」によれば、夜子ママもやはり頼れる女なのだ。
しかし彼女は、「頼れる女」の部分を「癒しの女」としてプレゼンテーションしたのだ。
きっと、問題解決をしてあげるのではなく、問題解決の力が沸くように男たちを励ましたり、男のプライドを煽ったりしてあげているのだろう。やってあげるのではなく、やれる力を引き出してやる技術がとてつもなく優れているのが夜子ママのお店が繁盛している理由だろう。

「アネゴ」と夜子ママは、同じようにハンサムウーマンなのだが、違うところがあるとすれば、目的意識が鮮明かどうか、それと時には断れるかどうかだろう。恋とか愛とか使命感とか漠然としたものより、お店を出すとかベトナムに学校を作るという形のある目標のほうがわかりやすいし、達成しやすい。力を貸すことと甘えさせることは違うのだからときっぱりと断る冷静さも必要だ。夜子ママに言わせると「アネゴ」は、まだまだ覚悟がたりないといわれるだろう。

「アネゴ」が相談したり甘えたりできる人はきっと夜子ママのような人なのだろう。でも、得てして女は、さわりのやさしい男に頼ったり相談してしまう。それが失敗なんだけど、この失敗はなぜか繰り返すのだなあ。
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by windowhead | 2005-04-28 14:59 | 日日抄 | Comments(0)