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我那覇選手の勇気に応えた審理を期待します

川崎フロンターレの我那覇選手のブログをほぼ毎日チェックしている。

昨年12月、アンチドーピング規定違反とされた処分の撤回を求めて第三者機関の仲裁申し立てをしたのちの12月30日ごろ、我那覇選手のブログ「GANAR 」が立ち上がった。

ブログにも書かれているように、2007年が彼のサッカー人生の中で一番苦しい1年だったようだ。
2006年、オシム監督による新しい日本代表にも選出され、活き活きとプレーしていたが那覇選手に突然の不幸が降って沸いたのは、2007年のシーズンが始まってすぐだった。
風邪のために衰弱した我那覇選手にチームドクターが処方した点滴注射がJリーグのアンドーピング規定に抵触するという事件になった。その事件は、様々な行き違いなどを含んでいたが、できるだけ早くプレーできるようにという計らいに応じる形で我那覇選手と川崎フロンターレは出場停止や罰金などの制裁を受け入れた。が、その頃から我那覇選手のプレーの輝きが影を潜めるようになってきた。怪我などもありいつのまにかピッチ上に彼の姿がないことが多くなった。
我那覇選手の2007年はそんな1年になってしまった。

ことを穏便に決着させるために制裁を受け入れたものの、このままでは自分は今後の人生で前を向いて生きていけないという思いと、今後同じような被害に合う選手が出てはいけないという思いから、我那覇選手は自分の選手生命をかけて、この事件の事実を客観的に審理してもらうことを選んだ。それが、個人の立場でCASへの仲裁申し入れをするということだった。

今日のブログによれば、CASの審理が4月30日に東京で行われるようだ。

我那覇選手は、「ここにたどり着くまで、とても苦しい日々でした。」と今の気持ちを書いているが、本当に辛い1年だったことだろう。
そして、応援してくれた人々への感謝の気持ちを書き綴っている。この事件は我那覇選手にとっては、突然事故に巻き込まれたような形だが、だれを恨むことなく、折れそうな気持ちを支えてくれたサポーターや仲間、支援者たちにとても素直な形で感謝の気持ちを表している。この文章を見ただけでも彼が故意にドーピングするような人間でないことがわかる。

「今、こういう立場にいるのは正直辛いけど、CASで闘う為にサッカー選手になったわけではありません。」というフレーズに、彼のぎりぎりまで我慢している悔しさとおもいっきりサッカーをやりたい願望がにじみ出ている。

CASの裁定が我那覇選手が求めるような結果にならない可能性だってある。それでも、うやむやになりかけていた事実が整理されることで、彼の真の正当性は公になると思う。
私は、この行動をとった我那覇和樹というサッカー選手の勇気に尊敬の気持ちを持っている。そして、彼の決意をだまって見過ごしてくれた川崎フロンターレという会社の人間的な暖かさと懐の深さに好感を持っている。

アンチドーピング規定のバックボーンは選手の生命を守ると言うことだと思う。
Jリーグやサッカー協会にはもう一度その部分を真摯にとらえてほしい。選手を守ろうという気持ちが第一にあったかということを。

私は、我那覇選手の「サッカーをうらぎるようなことはしていない」と言う言葉を支持する。

すがすがしい気持ちでピッチでシュートを打つ我那覇選手を早く見たいと思っている。
まずはリハビリに専念して復活してほしい。
待っていますよ!!


※参考=以前エントリーした関連記事や関連サイト
・我那覇選手の決断を応援したい
・我那覇選手サポートにJリーグ選手協会が動いた
・川崎フロンターレ・ドーピング事件を検証して日本に正しいアンチ・ドーピングが実現することを願うHP
by windowhead | 2008-04-23 22:31 | 紙のフットボール

日本の西海岸・長崎からのつぶやきはビンの中の手紙のように漂いながら誰かのもとへ


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