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「サッカーと愛国」 今読むべき本かも(ガンバ応援旗問題に思う)

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「サッカーと愛国」清義明 イースト・プレス
昨年11月に読んだ本ですが、今ぜひサポーターと名乗る人たちに読んでほしいと思って、改めて紹介します。
ミズノスポーツライター優秀賞に選ばれている本です。

この本の帯にも書かれていますが、「スタジアムには日本人が知らない世界基準」があるのです。
昨日あたり、ガンバ大阪のサポーターのフラッグのデザインがナチスの親衛隊SSのロゴそっくりだという話がネット上を賑わし、今日は新聞にもそのことが取り上げられました。
ガンバのサポさんたちは、SSじゃないSHだと言っていますが、そんな問題じゃないんですよね。ナチス親衛隊をイメージさせる意匠を使ったことが問題なのです。振り返ってみたら、このガンバのフラッグは、以前にも出されていて、問題になりクラブから掲示禁止の処置を取られていたようで、それをまた持ち出してきたらしい。このガンバサポの意匠は、すでにヨーロッパではナチズムに親和的なサポーターのフラッグとして取り上げられていたらしいのです。そんなことさらさら知りませんでした。日本にも親ナチグループがあるって思われていたわけですよ。
日本人には分かりにくようですが、ナチズムは絶対に否定されるべきものなのです。
もう30年以上まえになりますが、あるドイツの若者に「日本人はよくドイツは同盟国だったので親近感があるというけどどう思う?」と聞きました。するとその若者は「それは迷惑な親近感です。ドイツはあの時代を否定しています。あの時代の仲間というのは否定する対象なんです」と言われました。ドイツは先の戦争で自分たちの国がやってきたことを否定しきちんと決着をつけ、全てを捨てて新しい国を作ってきたのです。
誰もが集まるサッカースタジアムにナチスを連想させる意匠があってはならないことは世界の常識なんです。
日本の場合は、旭日旗という意匠があります。よくJリーグのスタジアムで旭日旗やそれを模倣したデザインのフラッグが振られていますが、これは中国、韓国、アジアの人々にとってナチの意匠と同じようなイメージなのではないでしょうか。この旗のもとにどれほどの犠牲者が出たか、アジアの人々の身になって考えたら、このようなフラッグは作るべきではないと思うのです。旭日旗は自衛隊も使っているから悪いものではないのではという人もありますが、それこそ軍隊(厳密にはそうじゃないが)が使う意匠を平和を目指すスポーツに持ち込むことの方がおかしいと思いますし。自衛隊にしてみれば、たかがスポーツ、そんな場所に大大切な旭日旗を使って欲しくないとおもわれるのではないでしょうか。
昨シーズン、Vファーレン長崎には在日朝鮮人、韓国人の選手が在籍していました。在日の彼がもの凄い嫌がらせメールをネット上で浴び、ゴール裏の一部からも国籍に関する非難を浴びたようです。若い彼らはあまり気にしないのかもしれませんがゴール裏あたりで振られる旭日旗まがいのデザインフラッグをどう思っているのだろうという気持ちがありました。記者ではないので、本人たちにそのことは聞けませんが、すごく気になることでした。

Jリーグは今シーズンから英パフォームグループと契約しました。これまでJリーグは東洋の端っこの閉ざされた環境でやってきたわけですが、今後グローバル化されることになります。当然のことながら、日本のスタジアム風景が海外に流れるわけですが、レイシズムに疎い日本人が作るスタジアム風景が海外からひんしゅくを買うことをやらかしたりしないだろうかと心配でもありました。
今回のガンバサポのフラッグの問題を機に、もう1度スタジアムであげている幕や旗などについて、考えてみるのもいいかもしれません。
その意匠が他の人に違和感を持たれるものであれば、それは引っ込めるくらいの対応が必要だと思います。それを若い子たちに諭すくらいの大人なサポーターこそが、クラブにとって真のサポーターなのではないかなと思います。




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by windowhead | 2017-04-21 14:01 | 紙のフットボール | Comments(0)

新しいシーズンが始まる。

いよいよ今週末からJリーグが始まる。
今シーズンオフは、お気に入りの選手の移籍で、ことのほか忙しかった。
中村俊輔選手、佐藤寿人選手、兵藤慎剛選手、そして長崎の大久保択生選手、全員新天地へ。
特に俊輔の移籍は、長年の俊輔サポとしては一大事だった……はずだが、私を含め俊輔サポの人たちは俊輔が行くところに行くというこれまでと同じスタンスで磐田のサックスブルーの10番を新たな応援グッズに加えている。

磐田への移籍で、俊輔を特集するメディアが増え、多くのインタビューや対談が放映されて、久しぶりに考えながら慎重に発せられる「俊語」の数々も堪能できた。
(中村俊輔は自己のイメージを正確に伝えるために言葉を駆使する。それもペラペラと数多くの耳障りのいい言葉を流れるように話すのでなく、伝えたいことを的確に表す言葉を選び組み立てて行く作業をしながら話す。彼の脳内で組み立てられた言葉は独特の表現力を持っている。それを一部の俊輔サポたちは「俊語」と呼んで、それを読み解くことも俊輔サポの楽しみの一つなのだ)

ここ数週間のインタビューの中で、ちょっと新鮮だったものがあった。
磐田での俊輔の役割のようなものを語る中で、インタビュアーから若手への指導や影響など「育成」につながることが磐田の戦力アップになるというようなことが言われた。ベテラン選手への常套句だなあ。
それに対して、もちろんそれは自分に求められている役割だとしながらも、俊輔は「このチームにいる30歳代の選手たちに期待している。彼らは、もう一皮むけると圧倒的にこのチームは強くなるポテンシャルを持っている。彼らが変化すれば、若手の力は自然に引き上げられる。」と言った。
たしかに松井選手や太田選手のように一流のプレーヤーや大井選手や上田選手たち磐田の生え抜きの選手たちが若手の成長を支えて次世代磐田の礎になろうとしているように見える。
気配りの人・名波監督がそれに気づかないはずもなく、俊輔以上にその選手たちの献身を大切に受け取っているはずだが、それでもどこかで彼らにもっと輝いて欲しいとも思っているはず。俊輔を刺激に中堅選手たちの可能性をもっとも期待しているのは名波監督なんじゃないかなあ。

同じような言葉を同じ時期に聞いていた。
その言葉は新しく名古屋の監督になった風間八宏氏がFoot-Brainで語った中にあった。
川崎でチームを作った時の話。チーム全体を一斉に引き上げるよりトップの優秀な選手たちに理解させ、そこをどんどん引き上げることで下の力は自然と上がってくる。そのやり方で風間フロンターレは作られた。まずは高い理解力とプレー能力をもつ経験値の高い選手たちがチーム作りの要だということだ。

ちょっと考えると当たり前のことなんだけど、なぜかサッカー界もメディアも簡単に若手若手と、可能性や期待といえば若手にと思い込んでいる。そんななかで、当たり前のことをいう二人の言葉はサッカーを見る側も考えさせられる指摘だった。

10年近くサッカーを続けてきた選手たちのポテンシャルは若さで駆逐できるほどヤワなものじゃないはず。それはどのチームでも感じられると思う。
私の街のチームでも、若い選手が多くなったが、J2でのチームを引っ張ってきたベテランたち、前田選手、高杉選手、復帰した古部選手は健在だ。村上キャプテンも三浦選手も養父選手も覚悟のプレーを見せてくれると思う。今シーズンも究極の戦いでは彼らの底力がものをいうはず。
若い選手が多いチームだからこそ、ベテランや中堅選手に期待していきたいと思った。
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by windowhead | 2017-02-21 16:16 | 紙のフットボール | Comments(0)

ストライカー

佐藤寿人選手の1通算150ゴール、そしてJ1&J2通算200ゴール
おめでとう‼︎!涙がでるほどうれしい。
さらにハットトリックでその試合を飾るストライカーの矜持に心打たれる。
誰が何と言おうと日本で最高のストライカーだ。
「日本最高のストライカーのひとり」なんていう曖昧な言い方はしない。正真正銘日本で最高のストライカー。
今のところ彼が負けているのはゴンさんの記録とカズさんのプレーヤー年数。このままいくとゴンさんの記録は今年中に間違いなく越える。
いや、今シーズンも以前のような使われ方をしていたら、すでに越えていたかもしれない。
今シーズンのサンフレッチェは先発で寿人が登場するが、必ず途中で浅野との交代になる。寿人に問題があるわけでもないのに浅野との交代に、私はイライラする。
サンフレッチェと森保さんの方針として新しいストライカーの輩出は重要ミッションなのかもしれないが、寿人ファンとしては納得がいかない。サンフレッチェの試合は寿人が出ている前半までしか見ないってことも多くなった。悔しくていっそ青山といっしょにミシャの所に行けとすら思ったことすらある。一番納得がいかないのは寿人本人だろうが、彼は黙ってピッチを去る。しかしその顔はいつも納得していない。彼の中では浅野や野津田の成長は喜ばしいが、ポジションを取るのはあくまでも競争だろうという気持ちがあると思う。
だからこそ、このハットトリックは涙がでるほど嬉しい。

昨日スタジアムに「君は佐藤寿人を見たか」という弾幕が揚がっていた。
サンフレッチェサポさんのツイートによれば「寿人選手への畏敬の意、そして寿人選手のゴールを誰よりも見てきた、サンフレを愛するライター・中野和也さんへのオマージュ」なのだという。
私のような俗人ファンはつい、これほど素晴らしいストライカーを日本代表に選ばない日本サッカー界や小兵を評価しない代表監督たちに向けて言ってやりたいが、そんな矮小な気持ちなんかぶっとばしてくれている。
絶景を見た時ただただ感動するように、佐藤寿人のゴールを見たことを至福に感じれば良いということなんだね。
今、広島にしか揚げられないすばらしい弾幕だと思う。
そして、TVを通して聞こえる寿人のチャント。「君の瞳に恋している」はやっぱり佐藤寿人が一番似合う。「さとうひ〜さと、らららら〜らら」これ聞くといつも幸せな気分になってしまう。
おめでとう、でもこれこそまさに通過点。


ストライカーといえば、我が「Vファーレン長崎」のストライカー リ・ヨンジェの周辺が騒がしくなってきた。
W杯予選の韓国代表での活躍で絶対にオファーがくると覚悟していたが、なんと「ガンバ大阪」がオファーをだしたという記事がでてきた。
行くしかないだろう。これまでレンタルで来て成長して帰ったり、J1に個人昇格して長崎を出て行った選手達より、だれよりヨンジェは可能性が大きい選手だ。ガンバなら長崎のように負担の大きいディフェンスもしなくていいだろうからゴールを取ることに集中できるはず。ヨンジェがいなくなるのは正直寂しいが、J1ならTVで見られるし、鳥栖に応援にもいける。活躍を見ていたい、そんな選手なのだから。
それにしても残念なのは、マリノスがオファーしてくれなかったこと。たしかに外人枠はいっぱいかもしれない。でもいま一番欲しいのは運動量があって身体の強いストライカーなんじゃないのかなあ。アデミウソンがいればそれでいいのかなあ。俊輔のピンポイントクロスでヨンジェがゴールする姿が見られれば最高だったけどな。フランス人監督はブランド好きなのかもしれないな。

ああ、それにしても俊輔はまだ出られないのかな。
彼がいないのはつまらない。
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by windowhead | 2015-06-21 15:35 | 紙のフットボール | Comments(2)

みんな読んで欲しい小笠原 侑生選手の「ありがとう」

爽やかな風が入ってくる気持ちのいい朝の時間だから、昨日Vファーレン長崎の練習見学に行ったことを書こうかなとパソコンを開いて、いつものように情報チェック。
そこに衝撃的な内容が飛び込んできて、練習見学の話なんかぶっ飛んでしまった。

時々チェックするブログの中に昨シーズン長崎に所属していた小笠原侑生選手のブログがある。今年1月から新しくなっていてタイトルも「Joe Chankの空に。」…あら「ショーシャンクの空に」をもじってるのかな?あの映画に目をつけるところも博識なオシャレ番長らしいな。なんて思っていた。
今朝更新された「ありがとう」はものすごく衝撃的な内容だった。
私のブログに来ていただいたみなさん、ぜひ小笠原選手のブログの「ありがとう」を直に読んでください。
「ありがとう」http://ameblo.jp/19chank/

このブログの中にも書かれているが、サッカー界ですごい変化が起きている。サッカー選手の多くは代理人を通してクラブと契約したり移籍先を探したりしている。日本での代理人業務はこれまではFIFAの試験に合格した「公認代理人」か弁護士、家族しかその仕事をする資格はなかったが、2015年4月1日からその制度が大きく変わった。サッカー協会に登録すればだれでも代理人(仲介役)の仕事ができるようになったという。サッカー界の規制緩和といえば耳ざわりもいいが、大きな問題をはらんでいるのも確かのようだ。
小笠原選手が紹介している木崎伸也氏の記事もぜひ読んで知っておきたい。
http://number.bunshun.jp/articles/-/822894


小笠原選手はVファーレン長崎でも人気の高い選手だった。
昨シーズン8月だったか突然彼の契約が解除になり、Vファーレン長崎が大好きでしたという言葉を残して彼は長崎を去った。移籍先が決まったらクラブからお知らせするということだったが、そのお知らせもなく、???ばかりが気持ちの中に残った。風の噂でタイのアユタヤでプレーしているということも流れてきた。それなのになぜクラブはそのことを知らせてくれないのかな、クラブが彼を放り出して知らんぷりなの?というクラブへの不信感にもつながった。クラブではなく小笠原選手サイドが知らせたくないようだよという情報も入ってきて、小笠原選手はなにか長崎に不信感をもって去って行ったのかなという疑問さえ持ってしまった。それでも、2013年の真夏にある会合で金山選手と小笠原選手のトークショー(?)に臨席していた私とAさんとは時々「小笠原君はどうしているんだろうね」と気にしていた。
Vファーレン長崎が勝てなくて苦悩していたころ、小笠原選手もものすごく苦しい環境でもがいていたんだ。希望もなくしてしまいそうな環境で必死になっていたんだと思うと、ブログを読みながら涙が止まらない。
そこから一歩踏み出せたのかな、希望がつなげたのかな、だから27歳の誕生日に「ありがとう」を書いたのかな。
ブログのタイトルの元ネタ(だろうと思うけれど)「ショーシャンクの空」という映画はえん罪で投獄された男が希望を持つことすら許されない環境で希望をつないでいく物語。主人公アンディと小笠原君がシンクロしてしまう。

小笠原 侑生選手とご家族の行く末に幸多かれと祈ります。
いつかまたその大きくなった姿と覚悟を持って戦うプレーを私たちは見たいと思っているのですよ



●以前に書いた「小笠原選手の残した言葉に思うこと」に彼の最後の挨拶へのリンクがあります。
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by windowhead | 2015-04-18 11:24 | 紙のフットボール | Comments(2)

コラムで今シーズンの判定基準を知った

いよいよ今週末からJリーグが始まる。

マリノス、今年こそ!と思っていた矢先、俊輔が手術でしばらく離脱。とにかく彼が返ってくるまで希望のある形をつくっていてくれれば…。2ステージ制が利点に働けばそれでよし。その間しっかり応援です。

由紀彦ロスで気持ちがVファーレンに乗らなかったが、島原でのT Mを見たあたりからすこしづつ応援モードになり、2日はサポーターミーティング(カンファレンスでないのが残念)に参加した。
クラブのコンセプトが確認できたのはよかった。

そんな中でゼロックス杯 ガンバVSレッズでの審判の判定について興味深いコラムがあった。
ゼロックス杯は、昨シーズンの王者同士の戦いでもあり、マスコット総選挙もありで、絶対見逃せないのだが、もう1つ大事なものがある。
ゼロックス杯の審判のレフリングは、そのシーズンの判定基準を示すことにもなるので、どんなシーンで笛が吹かれるか、カードがでるのかそれも大事な視点だ。

前記のコラムは「【清水英斗の「観戦力」が高まるレッズコラム】ゼロックス杯 G大阪vs浦和レビュー『山本雄大主審が示した今年の指針。そして試合終盤のジャッジについて』」というもので、わかりやすい解説になっている。浦和側のコラムだからといって浦和によったコラムではないので、レフリングに興味がある人は読まれるといいと思う。
このコラムで注目しているのは
ホールディングの判定が厳しくなるということ(海外では以前からシビアに取られているらしいが日本ではそれほどでなかったという)
スライディングタックルのファウルの判定は足にいったかいかないかではなく、足の裏を向けて両足でで激しく行くという危険行為も含まれているので「ボールに行ったか行ってないか」が判定基準のすべてではないということも認識しておくべき。
最終的には、選手と審判の間に信頼関係が築けているかどうかが良い試合をつくるのだろうが、サポーターのほうも、判定基準などを少し知っていると、変なあおりやブーイングもさけられるんじゃないかなあ。
セロックスをレフリングした山本氏ともおそらくどこかの試合で出会うことだろう。審判の特徴を知っておくことも試合を楽しむひとつの楽しみ方かもしれない。審判のレフリングの特徴は選手名鑑に載っていた。
我がチームも特にホールディングには気をつけようね。
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by windowhead | 2015-03-04 10:23 | 紙のフットボール | Comments(0)

「週刊サッカーダイジェスト」の後退に感じたこと

週刊サッカーダイジェストが週刊から隔週刊になるらしい。
少し前「週刊サッカーマガジン」が休刊になったのに驚いたが、ついに毎週発売されるサッカー雑誌がなくなった。
あとは週3回発行の新聞「エルゴラッソ」があるが、雑誌とはちょっと違うし。
サッカーダイジェストの隔週刊への後退は、やっぱり経営難からなのかしら、書けるライターや記者たちが少なくなったからなのか、


たしかに私もサッカー雑誌を買わなくなった。
今定期的に購入するのは、「サッカー批評」(最近は分裂して「サッカー批評」と「フットボール批評」に分かれたので、どちらを買うかはその時のライターと内容によるけれど)と「月刊J2マガジン」のみ。その他の雑誌は立ち読みでパラパラめくり、中村俊輔のインタビューなどがあれば買うというスタンス。

「J2マガジン」は応援しているVファーレン長崎の情報が必ず掲載されているから。
「……批評」は、日本のサッカー界全体を見渡せるから
では、俊輔の所属する横浜Fマリノスの情報は…と言われると、残念ながらそれを得る雑誌がない。
「週刊サッカーダイジェスト」がその位置のはずだが、この雑誌はどちらかというと日本代表と代表選手のほうに重きを置いている感がある。そのため日本のトップリーグであるJ1の各チームの情報がJ2よりも少ないという不思議な現象になっている。この1年「ダイジェスト」に何度マリノスの選手なりチームの特集があっただろうか。中澤選手のコラムや俊輔選手という特別のコンテンツがあるマリノスはまだいいが、中位以下の他のチームはどれほど取り上げられただろう。表紙だってしかり、代表選手が優先だもの。
代表に足を置いているので、ライターの書き方もJリーグに対してどちらかというと上から目線が否めない。応援しているチームや選手達を代表選手に比べて…、海外に比べて…というような見方で書かれても、その記事を読みたくならない。闇雲に誉めろとは言わないが、せめてプレーヤーにたいしてのリスペクトくらいは感じさせる書き方をして欲しいと何度思ったことか。
雑誌側としては、Jリーグよりライトな代表ファンを購買層に取り込もうというスタンスだったのかもしれないが、ライトな代表ファンはサッカー雑誌のサッカー記事など読まない。イケメンランニングを載せる「サッカーi」のような雑誌もすでにある。
本当に日本のサッカーの情報が欲しいのはJリーグの各チームを応援するサポーターやファン達だと思う。自分のチームが他のチームと比較してどうなのか、自分たちのチームが批評家やライターからどう思われているのか、チーム内のエピソードなど、知りたいことがたくさんあるはず。
「J2マガジン」はそのようなサポーター・ファンの思いをうまくくみ上げた作りになっていると思うし、いろいろな選手の顔が見えて楽しい。
いっそサッカーダイジェストも「J2マガジン」のような編集でJ1に特化した雑誌になってくれないものかなあ。
J1各チームの情報が同じウエイトで毎回きちんと掲載される情報誌がのどから手が出るほど欲しいのだ。W杯があってJの記事が減った今シーズンは特にそう感じた。
今の日本代表戦はお祭り騒ぎでしかない。「いまそこにあるサッカーを愛せよ」というロック総統の言葉のように自分たちの身近なチームを応援し、毎試合足を運ぶサポやファンが毎回心待ちにするような情報発信するというスタンスが大手メディアや出版にも欲しいと思っている。
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by windowhead | 2014-12-24 14:24 | 紙のフットボール | Comments(4)

「ミンチ天」のシンデレラストーリー

「東京・銀座&有楽町で「ミンチ天バーガー」発売へ 佐賀県とBEAMSがコラボ」

この記事を読みながら頭に浮かんだのはシンデレラの物語。

蒲鉾王国と自負している長崎のスーパーではいろいろな種類の揚げ蒲鉾が所狭しと置かれているし、1枚300円以上という値段のご当地揚げ蒲鉾が当たり前のように売れる。そんな中で佐賀県生まれで値段も2枚入130円台の「馬郡のミンチ天」は存在感の薄い品物だ。
油にまみれた湿ったコロッケのような手触りとペラペラフニャフニャの「ミンチ天」は、蒲鉾通の間ではB級、C級扱いで、だれも表向きミンチ天をほめないけれど、ちょっとしたおやつ食いやおつまみに密かに愛用している人は多かったはず。おかずとして食卓に上げるには安っぽく残念感が強いけど、つまみ食いには本当においしい。

この美味しさに市民権をあたえてくれた人たちがいる。サッカーJリーグ「FC東京」のサポーターさんたち。
昨シーズンサガン鳥栖は念願のJ1に昇格した。アウエー試合を応援にきたFC東京のサポーターさんたちがスタジアム近くで売られていたミンチ天をビールのおつまみにして、その「美味しさ伝説」がFC東京サポーターさんたちに爆発的勢いで広がったらしい。
今シーズンのベアスタでの対FC東京戦では1000個以上売れたという噂も。
そういえば8月17日のホーム戦の日、諌早駅でドロンパのシッポを下げたFC東京サポさんと会った。鳥栖戦の翌日だったので長崎の試合を見にきたそうだ。その方、スタジアムに行く前に駅のとなりの西友食料品売り場に直行、目的はなんとミンチ天調達。
そんな彼らを通してミンチ天の評判は東京に知れ渡り、ついに「BEAMS」という都会の王子様のエスコートで銀座にデビューする。なんて羨ましいシンデレラストーリー。FC東京サポーターさんたちはさしずめガラスの靴の役割だ。

さらに感心したのは、ミンチ天は都会デビューに合わせてなんとハンバーガースタイルにイメチェン!ハンバーガースタイルならおしゃれな女の子が立ち食いしても絵になるものね。それでいて250円(予定)と驚きのリーズナブルさ。
「馬郡のミンチ天」の素晴らしさは、一貫して消費者目線。
地方のブランド品開発は、コンサルタントや広告代理店に刷り込まれた自己満足な差別化や高品質だから高価でいいというような生産者目線が普通になって伸び悩んでいる品物も多い。
ところがミンチ天は、消費者の評判と口コミからブレイクした商品だ。本物のブランド品は、生産者側が仕掛けるのではなく、消費者に支持されることで自然とブランド品として定着した商品だ。
ミンチ天は、その道を進んでいると思う。
そのきっかけを作ったのがJリーグのサポーターたちというのもおとぎ話のようでワクワクするよね。
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by windowhead | 2014-11-27 22:37 | 紙のフットボール | Comments(0)

正直、山田くんが羨ましかったり…

J2昇格を賭けて長野パルセイロが盛り上がっている。
すでにツエーゲン金沢が昇格を決めているので、長野は入れ替え戦の権利を勝ち取り、さらにJ2チームと入れ替え戦を勝ち抜かないとJ2には上がれない。
まだまだ越えなきゃいけないハードルはいくつもある。
それも一試合一試合、歓喜かどん底か、胃の痛くなるような試合が続く訳だが、その緊張感が羨ましくもある。
長崎からレンタル移籍中の山田晃平選手のプレーは長野でもサポーターさんたちにいい刺激になっているようだ。
「金沢の優勝が決定して、パルセイロには入れ替え戦しかなくなった。
この時にひとつの指標を示そうと思う。ドリブラー山田晃平 気迫のプレー連続写真。
こういう勢いと気迫を既存の選手に求めたいと思う。」

ある長野サポーターさんのつぶやきだ。
そろそろ山田のゴールも見たいとつぶやいてくれるサポさんもいる。
知り合いも少ない長野に移籍して、彼なりにものすごく頑張っていると思う。
長野のサポーターに受け入れてもらうために、長崎で見せていたように全力でドリブルし、全力で走り、全力で悔しがって、そしてちょっと照れながら喜んでいたのだろう。
でもこの前の盛岡戦勝利後のスナップ写真には、全力で喜んでいる山田くんが写っていた。(ぼちぼちいこか
ああ、長野の選手になったなあ。ちょっと寂しいけれど、心から喜んでいる。
山田晃平を手放したV長崎は、正直、今シーズンは、長野サポさんが指針にした勢いと気迫に欠けている。山田晃平が持っていたものをなぜ持ち得なかったのか。
毎試合ホームで応援しながら悔しい思いばかりしてきた。
せめて明日のアウエーで、昨シーズンプレーオフ時のような闘いを見せて欲しい。
自信を取り戻して終わろうじゃない。

山田くんと長野パルセイロの皆さんには、明日、ぜひとも勝って入れ替え戦を勝ち取って欲しい。あと3戦全部勝って、そのあとにくるのはさらに大きな壁だけど…それを越える勢いになれ、山田君。

長野が入れ替え戦に上がると、対戦相手は讃岐となりそうだ。
山田くんVS岡むー、もっちー、藤井君、翔平
長崎サポ、ファンにとっては、今でも可愛くってたまらない人気者たちの戦いになる。
その日、V長崎のファン感謝デー。
ファン感どころじゃない!って感じもするなあ。オーロラビジョンで入れ替え戦を流して欲しい…なんてね。

ヒリヒリする試合をたくさん戦える山田くんと長野サポが正直うらやましい。
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by windowhead | 2014-11-22 15:18 | 紙のフットボール | Comments(0)

家本さん、変わったよね

日曜の午後、TVをつけるとセレッソ大阪とヴァンフォーレ甲府の試合だった。城福さん好きだし、それよりなにより読書家で名コラムニストでもある文科系ゴールキーパー荻くんにシンパシーを感じているのでヴァンフォーレ応援のスタンスでTV観戦した。主審は家本政明プロフェッショナルレフリー。彼のレフリングにも興味があった。

家本さんほど悪者扱いされる審判は居ないんじゃないかな。
主審・家本と発表されると、多くのサポーターは「家本かあ〜」「家本劇場はごめんだよ」などマイナーな反応をしてしまう。最近サッカーファンになったような女の子が周囲の反応を真に受けて「家本か、がっかり」などと言っているのを見ると怖くもなる。
じつは私もずっとアンチ家本派だった。
問題になった2008年のゼロックスカップも見ているし、佐原のゴールが幻にされた「川崎VS浦和」も見ている。若くて能力のある審判だろうが、その奢りがゲームを壊していると思っていた。

でも、最近の家本さんはずいぶん違ってきている。いつからかプレー中に笑顔で選手に対応し、選手の声を聞いている姿を多く見るようになってきた。家本さんが担当するゲームでストレスを感じることがなくなっている。以前は高見からゲームを見下ろす雰囲気だったのが、今は選手と同じ立ち位置にいて、良いゲームを作ろうとしているように見える。
家本さん、変わったなあ。大人になった?
家本さんが変わっていなければ、他の審判、特に若い審判のサッカー愛が家本さんより低くなっているってことだろう。
最近は、主審・家本政明と発表されると、一定の安心感を持って見ている。

Vファーレン長崎ファンには家本さんにやられた経験がある。昨シーズンのアウエー松本山雅戦で、ありえないPKを取られている。山雅側のオフサイドが先にあったのに、線審が旗も上げたのにオフサイドは取り消されて、PKだけが残った。
遺恨の残る采配。過去の「川崎対浦和」を思い出してしまった。
長崎では今も「ワ〜〜家本か、ごめんだよ」感があるはず。

でも家本さんは、絶対に変わっている。
「サッカー愛」というのかな、サッカーを取り巻くすべてに愛おしさを感じているのかなという雰囲気がでている。

今シーズン、ホームでの千葉戦だったかな?家本さんが主審を務めるゲームを観た。
すごーくいい流れでゲームに入って行ける采配だなあと感じた。勝負へのこだわりはあるが、それ以外ではストレスの少ない試合だった。
試合後、ヴィヴィくんのグリーティングを待っているとスーツ姿の3人がキャリーバッグを引きながら出てきた。目ざとい若者が「あ、家本だ!」と声を上げた。
その呼び捨ての声が聞こえたのか、こちら側を向いた家本さんはピッチ上の選手達に向けるような笑顔で軽く手を挙げてその声に応じた。「わー、カッコいい!」若者は嬉しそうに家本さんに手を振っていた。
なんだろ、スター選手のような輝きがあったし、これがプロなんだなあと感じさせるオーラがあった。

家本さんは今の日本のサッカーとどう向き合っているんだろうか。彼が変わったのは(変わったと思っているのは私だけかもしれないが)なぜ?
家本さんという存在から、審判を掘り下げてみるのもおもしろいかもしれない。
家本さんの著書「主審告白」は、とても興味深い内容だった。
上川さん、西村さんの次にW杯の笛を吹く日本人審判はきっと家本さんだろう。
昔のイメージだけで「家本、ごめんだよ」というのはそろそろ時代錯誤かも、最近のサッカーを見てないことを露呈してしまう言葉になるかもね。


「主審告白」 家本政明著 岡田康宏構成 東邦出版
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サッカーファン、サポーターならぜひ読んでいたい一冊だと思う。審判を知ることでより楽しくより熱くチームや選手を応援できるからだ。
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by windowhead | 2014-11-03 13:18 | 紙のフットボール | Comments(2)

フットボールが覗く英国映画が好き

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久しぶりの英国映画、それも大好きなスコットランドが舞台の映画ということで、あさから長崎セントラル劇場へ
「サンシャイン♪ 歌声が響く街」
フライヤーのキャッチコピーには、英国の大ヒットミュージカルの映画化、スコットランド版「マンマ・ミーア!」誕生!と書かれている。
兵役を終えて帰ってきた青年とその家族の物語。若者の恋、夢への旅立ち、結婚25年目の夫婦に舞い込んだ危機、そこにある問題が起こってそれぞれの関係が再生していくおはなし。
お話としては平凡な物語だが、英国で空前の大ヒットとなったミュージカルの映画化だけあって、歌やダンスが素晴らしくいい。自然なのにしっかりしている。ミュージカルを見る楽しさにどっぷり浸る!
「マンマ・ミーア」より好きだな。
舞台は、エディンバラの港町リース。高台から望む港の見える景色はちょっと長崎にも似ている。
グラスゴーとエディンバラの関係がわかるようなジョークやスコットランド人、イングランド人というアイデェンティティへのこだわりが会話の中にチラリとのぞくところが英国映画らしい。
もう1つ英国映画の密かな楽しみは、フットボールに関する会話やシーンがちらりとのぞくところ。
サンシャインでも出てきましたよ!
フットボールサポーターが集まるパブのシーン。TV画面には緑ユニと臙脂ユニの試合が流れている。パブにいる男女の首元に巻かれているのはグリーンベースのチームマフラー、グリーンと白の横縞模様のマフラーのおじさんもいたので「セルティック」かな?と思ったけれど、いやいやエディンバラだし、エディンバラのチームなら「ハーツ(ハート・オブ・ミドロシアンFC)」だ。でも「ハーツ」のチームカラーはえんじ色。でも絶対架空のチームではないはずとスコティッシュプレミアリーグのチーム名を思い出してみた。中村俊輔ファンにとっては懐かしく楽しい3シーズンの思いでとともに浮かび上がったチーム名「ハイバーニアン」!
「ハイバーニアンFC」のホームタウンはリース!そしてチームカラーは緑と白。セルティックと同じアイルランドからのカトリック系移民によって創設されたチームでその歴史はセルティックより古いようだ。パブのTV画面に流れている試合はエディンバラにある2つのチーム「ハーツ」と「ハイバーニアン」の試合なんだろう。
「とにかくハッピーになれる」ミュージカル映画だった。

サンシャイン効果は夜まで続いた。
マリノスが鬼門・大宮に勝った!
俊輔が2アシスト!
いやあもう、いつも思うけれど、俊輔のプレーは別格。ここにこのタイミングでこの早さのパスを出すと点につながるという一連のシーンがいくつもイメージでき、瞬時に決定期につながるシーンを選び、イメージどおりのプレーが実行できる。ハードワークするようになっても、しなやかでやっぱりエレガント。
雨の中で、藤本淳吾や若手選手達がユニフォームの下に長袖のアンダーを着ているのに、俊輔は半袖のままだ。夏も冬も長袖ユニがご愛用だった若い頃の彼の姿を思い出しながら、頼もしいおとなになった中村俊輔の成長をまだまだ見続けたいと思っている。



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長崎市茂里町にフットボール専用スタジアムの実現を!
~建設に向けて10万人署名活動実施中~

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by windowhead | 2014-10-23 03:31 | 紙のフットボール | Comments(2)

日本の西海岸・長崎からのつぶやきはビンの中の手紙のように漂いながら誰かのもとへ


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