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「小さくても、勝てる。」佐藤寿人

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「小さくても、勝てる。」佐藤寿人著 幻冬社

早速買って読みました。
待ちに待っていた本です。
サンフレッチェ優勝時に、今シーズンはじめ頃に寿人本と森保監督の本がでるような情報があった。監督の「一流(はじめりゅう)」は出てものの、寿人本が出版されない。
首を長くして待っていました。
そして、
久々に内容の濃い本だなあと感心した。
言葉は平易で、具体的に選手たちの名前がでてきたり、どの試合でのプレーを話しているのかが書かれているので、中学生でも、いや小学生高学年でも読める本なのだけど、内容はかなり深い。
現象を言葉に置き換えて伝えることが巧いなあ。そのことでとても感心したのは、ストライカーはエゴイストであれ!という章で、彼が尊敬してやまないフィリッポ・インザーギと ズラダン・イブラヒモビッチのエゴイズムの違いを言葉で表現し、なぜインザーギのプレーが美しいかを納得させてくれるのだ。
そんな分析力と表現力を鍛えたのは、ストライカーとしては身体が小さいというコンプレックス。
絶対的なマイナス要素をプラスに変えるためにどうすべきか、ずっと考えながらプレーしてきた人なのだ。
「ゴールへの嗅覚」とは、サッカーライターたちがストライカーをほめるときに使う常套句だが、彼はその言葉をありがたく受け取らない。ゴールは「感覚」ではなく「思考」の賜物である。少なくとも佐藤寿人にとっては、すべてのゴールは「思考力」によって生まれたものだと断言する。

代表に関するスタンスというか譲れない覚悟のようなものもきちんと書かれているし、それは納得のいくものだ。

私が個人的にうれしかったことは、佐藤寿人選手のプレースタイルに少なからず中村俊輔選手の言葉が影響しているはずと以前からブログに何度も書いたが、(いまさらだけど「目からうろこ」だった、中村俊輔のことばーhttp://westcoast.exblog.jp/7404013/、 佐藤寿人、おめでとう!—http://westcoast.exblog.jp/9584996/)それが、佐藤寿人選手から語られたことだ。中村俊輔選手のアドバイスを広島に持ち帰り、青山選手とともに精度を深めていったという。俊輔くんは間接的に他チームのパサーも育てたことになるね。

佐藤寿人という人は、発信力のある選手だ。
自分の考えることを万人にわかる言葉でフェアな場で発信することのできるクレバーさと勇気と正義感を持っている。それは、30歳そこそこでJリーグ選手会会長を藤田俊哉さんから引き継いだということにも現れている。寿人になら任せられると、年上の選手たちからも信頼されているのだろう。
とはいえ、権威的にならないところが、佐藤寿人という人の素敵なところだ。

佐藤寿人というストライカーの「魅力が詰まった」というより、「魅力の源泉を知ることができる」本ができたという感じ。

この本が幻冬社から出たのもうれしい。
奥付に 著 者 佐藤寿人 
    発行者 見城 徹
と並んでいる名前を見て、もうめちゃくちゃ嬉しい。この感覚は本好きにしか分からないかもしれない。

久しぶりに「買って読むべきだよ!」とおすすめできる本!!
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by windowhead | 2013-06-29 16:11 | 至福の観・聞・読 | Comments(2)

素敵な雰囲気の「東日本大震災復興支援マッチ」

遅ればせながら、俊サポのお友達から送ってもらった「東日本大震災復興支援 2013Jリーグスペシャルマッチ」(http://www.j-league.or.jp/specialmatch/)の録画を見た。
さながらオールスター戦のような豪華なメンバー。
コンフェデレーション杯出場中の日本代表選手は参加していないが、幸か不幸か今の日本代表にはJリーグでトップフォームの選手や若手注目株たちは選ばれていないので、この支援マッチの顔ぶれは代表より魅力的なチームになっていた。
サポーター投票でトップに選ばれた中村俊輔選手が、チャリティーマッチだけど単なる花試合にすることなく、真摯にサッカーに取り組む姿を見てもらいたいと言っていたように、どの選手たちも、全力プレーで自分の持ち味をしっかりと出しながらもチームとして勝ちを意識した戦いを見せてくれた。
この日、国立競技場に集まった4万人を超える人たちは、コンフェデレーション杯での日本代表の惨敗で暗くなっていた気持ちを一掃できたのではないかな。
録画で見ていても、ワクワクして気持ちのいい試合だった。

そして、試合に輪をかけて素敵だったのは、時折映し出される観客席の様子。
青、赤、黄色、紫、ピンク…
声援を送る選手が所属しているチームカラーを身にまとった人たちが多い。
そんな人たちが、入り交じって応援している姿って滅多に見られるものじゃない。
実際に応援に行った俊サポお仲間の周囲でも、「横は浦和、鹿島、後ろにはピンクのセレッソ、それぞれ贔屓チームのユニ着た人たちが、みんなで1つになって盛り上がる、盛り上げた。」そうだ。
この映像を見て、その話を聞くと無性に自分もその場に居たかったと思った。
第3回目になるこの支援マッチは、昨年のデルピエロ参戦のように話題を集める海外選手や代表選手がいなかった分、本当に日常的にサッカーを愛している人たちが集まった場になったんじゃないだろうか。ピッチの中も外もサッカー大好きな人たちが一つになった幸せな熱気が画面を通して伝わってきてうらやましくなってしまった。本物の選手と本物のサポーターたちが作った幸せなサッカーの空気感。
この日の選手たちとサポーターたちが居る限り、支援マッチは来年も再来年も続けられると思う。そして、いつかわが町のチーム「Vファーレン長崎」の選手がJリーグ代表に選ばれるときが来たら、Vファーレンのユニであの場所に行くかな……いやいや俊輔がいるかぎりマリノスのユニだろうなあ私は。
などと楽しい妄想をしてしまう。

ただ、残念だったのは、こんなにすばらしいチャリティーマッチが、TV放映されなかったことだ。正確に言うとスカパーでは中継で放送されたが、地上波では放映されなかった。放映権をもっていたTBSは関東圏だけに録画を深夜に流したにとどまった。選手たちが一番見てほしかった被災地には録画すら放映されていないという現実だ。翌日の朝日新聞は一面を使ったコンフェデ負け試合の記事の横にベタ記事でたったの20行しか書かれなかった支援マッチの記事。被災地を支援したい、惨事を絶対に忘れないと言い募るメディアの本心はこの程度なのだ。
メディアが大きく取り上げようが取り上げまいが、すばらしい試合を見せてくれた選手たちに感謝!その会場を盛り上げたサポーターやファンに感謝!そして録画を送ってくれた俊輔サポのお仲間に感謝!!
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by windowhead | 2013-06-26 03:00 | Comments(4)

感動!Vファーレンホーム初ナイター

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6月15日はVファーレン長崎を応援しているファンにとって特別な日になったかも。
ホームスタジアムで初のナイター試合。
相手は、名門「東京ヴェルディ」
長崎市から諫早に向かうJRの中にグリーンのユニフォーム姿のヴェルディサポさんもちらほら。
長崎観光をしてくれたんだなあ。
諫早駅からスタジアムに向かう途中、出会ったFさん、「あら、Fさんもサッカーファンだったの?」
「いや、特別サッカーファンではないけれど、国体に向けてスタジアム建設を担当したので、初のナイターがどんな具合なのか見たくてね」という返事だった。県庁のお偉いさんも初のナイターを見てみたかったんだね。
そういえば、かきどまりでの京都戦では、長崎の大手地銀の幹部だった方にお会いしたっけ。
少しづつ、サッカーに縁がなかったというオジサマ方もVファーレンを応援に行くようになってきているんだ。彼らがその役職なりを振りかざして特別席に行くのではなく、一般席で観戦しているのがとってもうれしい。

バックスタンド自由席はVファーレンのサポーターやファンでいっぱい。
隣の席の中年女性(私と同じくらいの年齢かな)は、きょうはおひとり様で観戦だという。昨シーズンからVファーレンを応援し続けているから、一人でも絶対に楽しめるし、今のVファーレンは見ていて楽しいって。

この試合で密かに注目したいと思っていたのは
幸野選志有人手と下田光平選手。
分かる人にはわかると思う。
緑チームを見ると燃えるスイッチが刷り込まれている青赤魂健在かな。
「ヴェルディーなんかにゃ負けられない!」だもんね。

いやあ、幸野選手、青赤スイッチ入ってるのが見え見えなくらい動きがいい。
(あの岐阜戦の動きはなんだったの?って聞きたくなるぞ)
前半10分ごろ、いい形で藤井選手がヘディングでゴール。
1点先制で前半を終了。
後半、ヴェルディーが盛り返してきた。
さすがだなあ、森勇介選手。高原選手も動きは思いが足元のプレーや先を読む力はさすが。
どんどん押し込まれるVファーレンだが、必死で守って、ボール取り返して、攻撃に。
後半も終盤にさしかかるかなというころ、金久保選手と交代した古部健太選手(贔屓でっす)のパスを佐藤 洸一選手が決めて2点目。スタンドは大騒ぎ、立ち上がってタオル回す人たち。
でもほら、ここから締まっていかなくちゃ!高原こわいよ!と思ったとたん
その高原選手からズドンと重いゴールを決められてしまったよ。

あわてないで、勝ってるんだからチーム落ち着かせて!ゆっくりプレーしようよ~~~~!
(脳裏に忍び寄る岐阜戦のトラウマ)
最後ごろのディフェンス陣の鬼のような気迫には胸キュン。
ディフェンス陣ばかりでなく、長崎はみんな必死で守る、で、チャンスがあれば一気に駆け上がるおちゃめな33番山田選手。ほら、無理してボール取られないで~~と、心配性なおばさんは心を砕くが、彼の駆け上がりはスタンドを沸かせる。この1戦でも、また山田ファンが増えたよね。

1点差を守って試合終了。
新しいスタジアムでの初ナイターを勝利で飾ってくれたVファーレン長崎の選手たち。
個人技が優れた選手たちではないけれど、チームで闘える選手たち。
毎試合、どんどん頼もしくなっていく。
次第に夕闇が迫っていく中で照明に照らされたピッチの緑が美しい。
その中で、勝利をサポーターに報告する選手たちの姿がたのもしい。

6月15日のこの試合は記憶に残る試合になったね。
スタジアム建設の責任者Fさん、どうでしたか?
スタジアムも美しかったけど、それを輝かせてくれたのはVファーレンの勝利とファンとの一体感ですよね。
サッカーのすばらしさを体感できたことでしょう。
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by windowhead | 2013-06-16 16:50 | 紙のフットボール | Comments(0)

由紀彦がいてくれたら…

Vファーレン長崎が岐阜FCに負けてしまった。

土曜日の夕刻、お茶の間TVで試合観戦。
「なんかJ1見ているような錯覚だね」なんて、息子と少し浮かれながら見ていた。
前半早々に山田選手の勢いのあるパス(シュート?)に佐藤選手が頭で合わせてゴール!
幸先いいぞ!と言いながらも、なんとなく引っかかるものが…
何となくなんだけど、いつもよりセカンドボールが取れていないような気がしたし、足元が浮ついているような感じがした。
特に、幸野選手のプレーが軽く見えて、今日はシュートくん調子が悪いのかなあと気にはなっていた。
後半、岐阜にスピードと勢いが出てきた。
たびたび長崎のゴールを脅かす岐阜が1点を返して同点になった。
早め早めの選手交代で、長崎も何度も相手のゴールを脅かすが、シュートが決まらない。
岐阜は攻め上がってくる長崎のパスを奪ってカウンターを仕掛ける。
両者とも勢いが衰えず、必死の攻防となっていった。
なんか、このばたばたした感じがそのまま続くとほころびが出そうで嫌な感じがしてきた。
「どこかで、この流れを切らないと、リズムを変えないとやばいんじゃない」
と話していた矢先だった。
アディショナルタイム、岐阜のゴール前まで攻め込んでいながら一発のカウンターで逆転されてしまった。

見ている側から、予測できた相手のカウンターからの得点。
闘っている選手に、監督たちに予測できなかったのか、そんなはずはないだろうが。
選手それぞれが予測できていたのだろうが、うまく伝えあえなかったのだろう。
だからこそ、悔しい。

そして、思った。
このピッチに佐藤由紀彦がいてくれたら…と。
彼が入ることで、チームが落着き、リズムが変わり、チームの意思統一ができるシーンを昨年も何度も見てきたし、今シーズンのガンバ戦でも、彼が入ってからチームが落着き、長崎に勢いがでてきた。
1本のパスでチームの意思統一ができる選手だから。

由紀彦選手はまだ怪我が治っていないし、今の長崎は、ベテランに頼ることなく若手の底上げをして、フレッシュなチームを作っていくことが大事なのだろう。
それはわかっているが、それでも、あの時、由紀彦がいてくれたら…と思わずにはいられない。

岐阜戦での痛い経験は、切り替えることなく、苦いが糧にして次に向かってほしい。
次はホーム戦、相手は名門ヴェルディーだ。
幸野選手や下田選手は燃えるはず!
合言葉は「ヴェルディーなんかにゃ負けられない!」だよね!

そうそう、ヴェルディー戦から、ナイター。
県総で初めて経験するナイターでのサッカー観戦。
土曜日がまちどおしい。




日本代表でマスコミが乱痴気騒ぎしている。
本田選手だけで勝ったような大騒ぎだけど、勝ってないし、得点もPKなのだ。
もう少し、現実を見て冷静で正しい報道をしてほしい。
そしてアウエーイラク戦を本田選手は大事をとって回避することになったらしい。
これで、本田選手はアウエー戦は全部参加しないことになる。
とくに過酷な中東でのアウエー戦を避けて、ホーム戦にだけ出る。イラクと戦った選手はくたくたに疲れたままコンフェデ杯にいどまなければならないが、休息をとっていた本田選手はコンフェデ杯に備えて体調を整えられる。それなら、過酷なアウエーを戦ってくれるほかの選手への感謝なりねぎらいがあってもいいのではないかなあ。せめてサッカー関係のメディアくらいは、アウエーを戦ってくる選手たちに本田選手に向けるくらいの感謝と敬意を表してほしい。
思慮深い者は自らをアピールしない。声高にアピールするものだけを聞いていると真実が見えなくなる。
なーんてね。

今はお祭り騒ぎの代表より、日常的の中にあるJリーグのほうが大切になってきている。
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by windowhead | 2013-06-10 02:56 | Vファーレン長崎 | Comments(0)

中村俊輔の今を読んだ

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5月末に発売された「週刊東洋経済」6月1日号に中村俊輔へのインタビュー記事があった。

絶望の淵から復活した34歳の”サッカー少年”というタイトル
「南アフリカW杯で絶望を味わった34歳が今輝きを増している。その復活劇の裏側と、リーダーとして見据える未来像を追った」というリーダーで、スポーツライター・中島大輔氏が書いている。
中島氏の仕事についてよく知らないが、中村俊輔選手の今を客観的にとらえ、一番わかりやすく書かれているいい記事だった。

高層ビルを背景にしたマリノスの練習場にスクッと立つ練習着姿の中村俊輔選手の写真が、とてもいい。

何かのインタビューで「あなたにとってJリーグとは?」と聞かれて「家だと思う」と答えていた中村選手。長い海外経験から帰ってこられる家があること、そして一番愛する家=マリノスに帰れたことの幸運を語っていた。
その家から海外に旅立ったときはまだ繊細な天才少年ぽかった彼が、今はその家の長男的な存在になっている。
今に至る道程で経験してきたことを栄光も屈辱もしっかりと正面から受け止め、それらの本質は何なのかをじっくりと考えて自分にフィードバックしてきた努力が今に活きてきるのだろう。
例えば、2006W杯ジーコジャパンについて、ジーコの放任主義がもたらした結果というのが一般の評価だが、中村選手は、ジーコは放任でなくトップ選手たちを尊敬して責任を持たせた上での自由を与えていたのだという。「トッププレーヤーは自分で考えるのは当たり前」というジーコの思考のレベルに自分たち日本代表が追いついていなかったと言う。
セリエA/ナポリのマッツァーリ監督にはレッジーナ時代に指導を受けているが、彼から受けた特殊な指導空間での経験についても俊輔なりに解釈して今に活かしているようだ。
監督になるのか、選手を続けるのか、俊輔ファンがやきもきしている将来についても、自然体で語っている。

経済雑誌という違ったフィールドでも今の中村俊輔は興味深いコンテンツなんだ。
そして違ったフィールドのほうが中村俊輔の本音に迫った記事が書けているような気がする。
サッカー雑誌のように記者のサッカー感や好みの選手との比較などがない分、フェアな質問が向けられ、気持ちよく答えられるからなのかな。

偏見のないいいインタビューを読んだあとは、サッカーが見たくなる。
俊輔&マリノスファンのお仲間たちは、中断期をどうしているだろう?
代表にはあまり興味がないので、前の試合のVTRを見ているかな
長崎の私はありがたいことにJ2Vファーレン長崎がある。
Vファーレン長崎、昨日も群馬に勝って3位につけている。
J2を見始めると、J1、J2というカテゴリーにこだわることなく面白いサッカーは面白いことに気づく。
いろんな縛りや肩書きがなくなったとき、本当にすばらしいものが見えるのかもしれない。
中村俊輔はそれを具現する存在として、各方面が注目しているのかもしれない。
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by windowhead | 2013-06-02 13:56 | 10-25shun | Comments(4)

日本の西海岸・長崎からのつぶやきはビンの中の手紙のように漂いながら誰かのもとへ


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