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今年もブックリストで年の瀬を知る

今年も、M氏主宰のブックリストが送られてきた。
M氏の幅広い人脈のなかにいる本好きたちが、この1年読んだ本のなかで、お勧め!と思うものを10冊くらいピックアップし、短い感想や推薦の理由を書く。それを12月はじめにM氏に送付する。M氏がそれを取りまとめプリントアウトして1冊にまとめ、寄稿者に送ってくれる。届いたリストをお正月ののんびりした昼下がりに読むのは、平和な1年の始まりのようで気に入っている。
そのブックリストは、今年で31回目になるらしい。
私も参加させていただいてから10年以上になっている。

参加メンバーはほぼ常連になっているが、年によって人数は変わる。今年の参加者はM氏もいれて15人とやや少なかった。それでも15人が10冊づつ紹介すれば150冊。
それぞれに自分の世界をもった読書家たちが紹介するので、紹介される本が重複することは少ない。
年に1度だけこのリストで出会う人もいる。リアルに顔をあわせたことがない人もいる。提出を強要されることもなければ、何年かお休みして再登場もできるゆるーい関係。本好きだけで繋がっている大切な人々。
私が参加したころは、みなさんフォーマットに手書きで書き込んでいたが、最近はほとんどの人がパソコンで書いている。そんなこと当たり前でしょと言われるかもしれないが、M氏はご本人の報告によれば今年から後期高齢者の仲間入りされたらしい。皆さんそこそこに中高年。すでに、文字を書くよりパソコンで打つほうがエネルギー消費が少ないことを知っている。

私にとっては、もともと読書は遊びなので、遊びを記録すると言う習慣はなく、雑多に手をつけ読みっぱなしで本を消費していた。
ブックリストに参加するようになってから、出来るだけ書名と著者だけは記録しておくことにしていた。資料的な本を読むことが多くなると、内容や参考文献などをメモすることも多くなった。そのために読書ノートなるものがあったほうが良いなあと感じ、今年は、これはという本だけでも記録するようにした。

今記録に使っているのは、中村俊輔開発のサッカーノートだ。
サッカーノートといえば中村俊輔と言われるくらい彼のサッカーノートは伝説のようになっている。そのサッカーノートの中身を公開し、ノートの書き方や活用の仕方までさらけ出した勇気ある1冊「夢をかなえるサッカーノート」(中村俊輔著)には、サッカーノートを付け始めようとする初心者のために彼自身が使いやすいようにデザインした薄いノートが付いていた。
サッカーの技を見せたり、クリニックを開いたり、記録をすることを勧める選手やコーチも増えている。そんな中で中村俊輔が違っているのは、自分のノートを公開して、具体的な書き方をアドバイスし、取り組みやすいように専用のノートも開発してあげている心配りだ。自分の経験を日本のサッカー界に還元する事への彼の本気度がこのサッカーノートの開発にも表れている。

そんな思いで開発されたノートが、意外と読書ノートとして使いやすかった。
左ページには、試合日、対戦相手、フォーメーション、課題、試合後の反省、印象に残ったシーンなどを文字や図版で書くようになっている。それを、読み始め~読み終わり日付、書名、著者、著者の他作品、ISBN、価格、図書館名など必須記入。
参考文献、気になる箇所、印象的なフレーズ、登場人物、地図や推理などの図解など、その本によって、書き留めておきたいことを、読みながらメモる。と言う風に使う。
右ページは、罫線が引かれているので、読後の感想などを書くことにしている。
その後、ノートだけが3冊セット500円台で発売されているので、継続してこのノートを手に入れることもできた。普通のノートでもいいのだが、そこはリ中村選手への応援の気持ちだし、彼の仕事と心意気へのリスペクトだ。

ということで、今年ノートに記録された中で、ブックリストに掲載した本は

「仙台藩士幕末世界一周~玉蟲左太夫外遊録」「武道的思考」「小暮写真館」「消えたダービーマッチ~ベルファストセルティック物語」「うさぎ幻化考」「長崎県伝染病史」「ミレニアム」3部作、「俊輔の言葉」。
一押しは
「仙台藩士幕末世界一周~玉蟲左太夫外遊録」(玉蟲左太夫著、山本三郎現代語訳、荒蝦夷出版)

相変わらず、めちゃくちゃなセレクトでお恥ずかしい。読書は娯楽ですからと開き直らせて。

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by windowhead | 2010-12-27 04:01 | 至福の観・聞・読

日本の西海岸・長崎からのつぶやきはビンの中の手紙のように漂いながら誰かのもとへ


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