ペリーに言葉を返した男、知ってますか
2014年 08月 17日
久しぶりに、幕末の長崎関係のことを
毎月、十八銀行の各店に置かれて無料配布されているペーパー「ながさきの空」。ひさしぶりに今月号の歴史コラムを担当した。もうすでに各店で配布されているだろう。
どうしても一度は書きたかった「森山栄之助(多吉郎)」
長崎のオランダ通詞が、日米和親条約を始め、幕末の日本が諸外国と結んだ条約のほとんどに関わっていたことを知っている長崎人はそれほど多くない。
当時の海外の外交官たちから「日本の外交官」として認められていた唯一の人物
ペリーに日本の現状を比喩を交えて的確な英語で表現し、日本人の文化度の高さを認識させた人物
英国大使オールコックからの信頼も厚かった人物
外国から評価され、日本では無名のままの人物
森山栄之助
残念ながら、2000文字で彼の業績と歴史のはざまに埋もれた理由を書くのは難しい。
今回は、森山栄之助の一生をさらりとなめたようなものになってしまったが、長崎の人に、郷土の偉人に取り上げられていない歴史の功労者の存在を知ってもらうきっかけになってくれればいいかな。
そして、それをとおして、幕末の外交が本当はどんなものだったか。本当にペリーに脅されて開国したのか?本当に幕府の外交は無能で時代遅れだったのか?もう一度ニュートラルな視点から幕末を見るきっかけになってもらったらいたいな。
だって私たちは、案外知ったつもりで知らないことが多いんだよ。そう思い込ませられていることが多いんだよ。そして、そのまま世間の常識になってしまっている。
未だにペリーは太平洋を横断して日本に来たと思っている人がほとんどだよね。
日米和親条約締結交渉は逐一文書の交換で行われ、その仲介が主にオランダ語だったこと、知っている人は少ないし、その条約文が日本には残っていないが、アメリカでは国立公文書館に保存されていて、見ることができることもあまり知られていない。
森山栄之助や幕末の外交に関わった日本人のことをもっと知ることで、少なくとも私たちの欧米人への劣等感がささやかながら払拭できる。
「近代日本の出発は、徳川幕府の総否定から始まった。それは今も続いている」って、大切なキーワードかな。
歴史の襞に埋もれた事象や人物を知ることは、推理小説を読むより魅力的。
これは私の趣味みたいなもの。
以前も、足立仁十郎から会津と長崎の関係(http://westcoast.exblog.jp/3684563、http://westcoast.exblog.jp/3696881)を知ったし、佐古招魂社から長崎と西南戦争の関係(http://westcoast.exblog.jp/5810455)を知った。どれもそれまではだれも手をつけていなかった事柄だったが、私が「ながさきの空」に書いたのをきっかけに今は「さるくガイド」が案内するコースに取り入れているガイドさんもいるようだ。
趣味が、ちょっとだけ長崎観光の役にたったってことで、満足していいかな。
時間ができたら、森山栄之助について、すこし詳しく書いておこうと思っている。
毎月、十八銀行の各店に置かれて無料配布されているペーパー「ながさきの空」。ひさしぶりに今月号の歴史コラムを担当した。もうすでに各店で配布されているだろう。
どうしても一度は書きたかった「森山栄之助(多吉郎)」
長崎のオランダ通詞が、日米和親条約を始め、幕末の日本が諸外国と結んだ条約のほとんどに関わっていたことを知っている長崎人はそれほど多くない。
当時の海外の外交官たちから「日本の外交官」として認められていた唯一の人物
ペリーに日本の現状を比喩を交えて的確な英語で表現し、日本人の文化度の高さを認識させた人物
英国大使オールコックからの信頼も厚かった人物
外国から評価され、日本では無名のままの人物
森山栄之助
残念ながら、2000文字で彼の業績と歴史のはざまに埋もれた理由を書くのは難しい。
今回は、森山栄之助の一生をさらりとなめたようなものになってしまったが、長崎の人に、郷土の偉人に取り上げられていない歴史の功労者の存在を知ってもらうきっかけになってくれればいいかな。
そして、それをとおして、幕末の外交が本当はどんなものだったか。本当にペリーに脅されて開国したのか?本当に幕府の外交は無能で時代遅れだったのか?もう一度ニュートラルな視点から幕末を見るきっかけになってもらったらいたいな。
だって私たちは、案外知ったつもりで知らないことが多いんだよ。そう思い込ませられていることが多いんだよ。そして、そのまま世間の常識になってしまっている。
未だにペリーは太平洋を横断して日本に来たと思っている人がほとんどだよね。
日米和親条約締結交渉は逐一文書の交換で行われ、その仲介が主にオランダ語だったこと、知っている人は少ないし、その条約文が日本には残っていないが、アメリカでは国立公文書館に保存されていて、見ることができることもあまり知られていない。
森山栄之助や幕末の外交に関わった日本人のことをもっと知ることで、少なくとも私たちの欧米人への劣等感がささやかながら払拭できる。
「近代日本の出発は、徳川幕府の総否定から始まった。それは今も続いている」って、大切なキーワードかな。
歴史の襞に埋もれた事象や人物を知ることは、推理小説を読むより魅力的。
これは私の趣味みたいなもの。
以前も、足立仁十郎から会津と長崎の関係(http://westcoast.exblog.jp/3684563、http://westcoast.exblog.jp/3696881)を知ったし、佐古招魂社から長崎と西南戦争の関係(http://westcoast.exblog.jp/5810455)を知った。どれもそれまではだれも手をつけていなかった事柄だったが、私が「ながさきの空」に書いたのをきっかけに今は「さるくガイド」が案内するコースに取り入れているガイドさんもいるようだ。
趣味が、ちょっとだけ長崎観光の役にたったってことで、満足していいかな。
時間ができたら、森山栄之助について、すこし詳しく書いておこうと思っている。
by windowhead
| 2014-08-17 13:23
| 長崎と幕末維新