昌子選手、ごめんね。それでも何度も見てしまうんだよね

昌子源「先輩たちに(ベスト8の)景色をみせられなかった」決勝ゴール防げなかったシーン明かす(報知) 


昨日、ロシアW杯日本代表がベルギーに敗れて8強入りを逃した。
TVのニュースショーなどは「初の8強入りを目指すチーム」と謳い文句にしていたが、初のはどこに掛かるのかな。8強入りを目指したチームは予選リーグを突破した2002年、2010年もあるんだから、初のは8強入りに掛かるとわかっているんだけど、アナウンサーの言い方が8強入りを目指せる位置を獲得した初のチーム的で、耳触りが悪い。

今回のW杯ですごく興味深いのは、プロのライターや記者じゃない人たちがプロに匹敵するくらいの試合分析をして、それを動画や図解などで発信しているところ。
気になるシーンを後で検証できて楽しみ方が増えた感じ。

で、タイトルの昌子選手ごめんねは、何の事というとベルギー戦のこと。
アディショナルタイムに入れられたベルギーの3点目のこと。
いろんな意味で素晴らしいカウンターだった。
俊輔ファン仲間さんが、「これ、俊輔が前に言ってた教科書になるカウンターってやつね」って呟いて、それがわかる人でひと盛り上がり。
本田のコーナーキックをダイレクトでキャッチしたキーパーがスローイン。それをデ・ブライネが全力疾走しながら受けてドリブルでゴールに向かって、昌子選手が追いつくかというところで右を走ってきたムニエにパス、同時にルカクがゴール前に走って、ムニエからルカクにパスと思ったらルカクはスルーして、そこに最終ラインから左サイドを一直線に走ってきたシャドリが受けてダイレクトでゴールに流し込んだって感じ。
完璧なコンビネーションプレーによるカウンターのお手本だ!と何度も見るから、映像も覚えてしまった。
スピードを落とさずに、ボールを受けてスペースに正確なパスが出せてゴールを外さないって、選手の個人技のスキルがぜんぜん違うよね。

このシーンは多くの人が興味をもったらしく、何人もの人がプレーの分析をした映像をはっしんしてくれた。


でも、この映像が昌子選手の心に重くのしかかったことは想像だにしなかった。
アントラーズサポさんのつぶやきで昌子選手のコメント記事が流れてきた。
それが、この文章の最初にリンクを置いた記事

ベルギー側のプレーに照準を合わせてみた私はデ・ブライネを追いかける昌子選手は正直眼中になかったが、そのプレーを必死で止めようとして追いかけていた選手の心境をこの記事で初めて実感した。
ものすごく具体的で、映像とともに見るとまるでドキュメンタリー映画の一場面を見ているような伝わり方になった。
このW杯で様々な選手のコメントを読んでいるが、これほど心に押し寄せてくるコメントはない。本当にその時の気持ちをありのまま伝えているんだろうなあ。修飾したり客観視するだけの気持ちの余裕がとてもまだでてこないという感じが生々しく伝わった。
そして、このコメントの中に「ツイッターのリツイートとかで、あのシーンが流れてくる。見たくないのに。頭の中でずっとあのシーンが流れている。失点のシーンが。見たくないのに。しんどい。ほんまにしんどい。…」というフレーズがあって、アッと思った。
そのリツイートの一人は私です。
ごめんなさい、昌子選手。
でもね、この3点目の一部始終は私たちサッカーを見る者たちが勉強できる内容をたくさん含んでいるんですよ。昌子選手には申し訳ないけれど、いろんな角度から何度も見たい映像なんです。そしてそれをさらに貴重なものにしてくれたのが、あなたのコメントなんですよ。
だから、まだまだ何度も流れてくるかもしれませんが、目をつぶってくださいね。

ベルギーと日本といえばすぐに思い出すのが2002年日韓共同開催W杯。
トルシエジャパンが対戦した相手にベルギーがあった。鈴木選手と稲本選手がゴールを決めておお、ヨーロッパのチームから2得点!互角に戦えると大喜びしたものだ。ベルギーはこのW杯後に、長期計画で強化に取り組んだ。育成にも力を入れ一貫した方針で強化を図った。16年後のW杯で再び出会ったベルギーと日本。そこにはFIFAランク3位と60位という大きな差がついていた。そしてその差をわかりやすく見せられたのが、このカウンターのような気がするのだ。
たとえ昌子選手がデ・ブライネに追いついていても、得点を防げたかどうか。この攻撃はベルギーは全員が同じイメージを持っている。それに対して、日本は同じイメージがあっただろうか?あったのなら、そもそもアディショナルタイムも終わろうとする時間に自分達より長身の選手ばかりの相手ゴール前にあんなにシンプルなコーナーキックを入れるだろうか。キャッチされたらどうなるか素人でも想像できる幼稚な攻撃ではないのかなあ。
こんなことをいろいろ考えさせてくれる3点目なんです。だから何度も何度も見てしまうし消えて欲しくない映像なんですよ。

鹿島アントラーズの昌子源選手。
この日本代表で一番印象的な選手になったし、なんか愛着もわいてきた。
磐田や長崎との試合以外では、きっと鹿島の昌子選手を応援してしまいそうな気がする。

こんな思わぬ収穫があったW杯日本代表は姿を消したが、W杯は今からが佳境。

ベルギー3点目の映像(それぞれのサイトの方が編集したもの)
https://twitter.com/NaokiFootball/status/1013910524549976064
https://twitter.com/poordent/status/1013948142503452672
https://twitter.com/fromlondonyo/status/1013885607536279553


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by windowhead | 2018-07-04 16:56 | フットボール周辺 | Comments(0)

日本の西海岸・長崎からのつぶやきはビンの中の手紙のように漂いながら誰かのもとへ


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