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なぜそれほど大久保にこだわるのかしらん???

昨日、「オーバーエイジに思う」という内容で、W杯3次予選で悪質なファウルでレッドカードと3試合中出場停止中の大久保選手は五輪選手としてふさわしいと思えない。いっそオーバーエイジ枠を使わずにU-23の選手たちで戦えないのかと、書いた。

その後、事の成り行きに注目しているが、大久保選手が所属するヴュッセル神戸が召集を正式に断ったという記事がアップされ、それに対して日本サッカー協会は選手契約書の条項まで持ち出して、神戸側の拒否は履行義務違反に触れるのではないかなどと言っている。さらに鬼塚チェアマンまで登場しそうは気配。
すでに話は、オーバーエイジ枠選出から、Jリーグや日本サッカー協会と所属チームの意地の張り合いになっていきそうな雰囲気だ。

私にはこの騒動が不思議でならない。
なぜって…
大久保選手ってそれほどの選手なの?
日本人のすべてのFW,MFのトップに立つほど「代えのきかない選手」なの?
反町さんがこだわるほど、大久保と他のFWには雲泥の差があるのかしらん?
若い選手を引っ張るだけのリーダーシップと信頼を得られる人間性に溢れているのか知らん?

素人目には、ぜんぜんそのように見えないんだけど。

神戸の辞退の理由は、大久保選手の右ひざの状態と、J1で低迷するチームの状況を鑑みるとチームのエースは出せないということのようだ。チームの状況をうんぬんすると他チームだって、それならうちだって!と言うことになる。大久保選手はノーコメントを通している。ノーコメントはずるいと思う。自分が出たいなら出たいとチームを説得するべきだし、出たくないのならそう意思表示すべきだ。出たくない選手を選ぶことは代表のモチベーションにかかわる。
この際、いっそのこと大久保選手に「自分はW杯予選でレッドと3試合出場停止をもらっている。そのような状況で出場するのは、五輪の精神に則って、ふさわしくないと思うので辞退したい。」といって欲しい。それが一番大久保選手の選手としての格も上がる解決法だと思うのだが。

サッカー協会も反町監督も「ぜひとも大久保選手を!」とこだわるのを見ていると、バーレーン戦でのレッドカードと3試合出場停止のペナルティの重大さについて、私の過剰反応なのかとちょっと気になっていた。しかし同じようなことを書いたコラムがあったので、この考え方は私だけの過剰反応ではないと安心した。

「FCJAPAN」というサイトに、英国人コラムニストのジェレミー・ウォーカーさんが英語と日本語で「なぜ大久保がオリンピックへ?」というコラムを掲載しているのに出会った。
フットボール発祥の地イギリスのサッカー好きなスポーツライターが、このことをどう捉えているか一読していただきたい。
五輪は世界と戦う場だ。世界と対等に戦うからこそ頑ななまでにスポーツマンシップを掲げて正々堂々とした日本をアピールして欲しい。


今回の大久保選手のオーバーエイジについては、サッカー協会、所属チームのお互いが意固地になりすぎて、ことの本質がいつのまにかどっかにいってしまうのが一番心配だ。
結果的に、神戸が折れて、大久保選手が五輪代表に合流したとして、若い選手たちが彼にわだかまりを持たないだろうか。そこはプロ、切り替えていくだろうが、やはり押さえ込んだものは小さなほころびからこぼれるものだ。

五輪代表の主役はオーバーエイジ選手ではないはずだ。
タレントぞろいなのに主役の代表候補選手たちの情報はほとんど流れてこない。
五輪に限って言えば、大久保選手や遠藤選手が活躍するより、李忠成選手や梶山選手の活躍を見たいじゃないか。五輪を経験することでさらに成長する選手たちを見たいじゃないか。
五輪はあくまでもU-23の選手たちが主役のはず。
協会も反町さんも、もっと彼らを信頼して欲しい。(自分が育てたチームが信頼できないのであれば反町監督は失敗したということなのかな?)
マスコミにも、オーバーエイジ問題より候補選手たちの今をレポートして欲しいとお願いしたい。



■「FC JAPAN」ジェレミー・ウォーカーのジャパニーズサッカー
by windowhead | 2008-06-28 15:06 | 紙のフットボール

日本の西海岸・長崎からのつぶやきはビンの中の手紙のように漂いながら誰かのもとへ


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